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「店長は非管理職」 ~マクドナルドが敗訴  

 エスカレートする労働者イジメに警鐘を鳴らす、画期的な判決が出ました。

 格差社会を象徴するような労働力搾取の「残酷物語」がまたひとつ、解決に向けて動き始めました。マックの店長残業代を支払わない会社を訴えていた裁判です。

 「店長」を大量に作り上げ、管理者・監督者だからという理由で残業代を支払わない会社が全国で多発しています。人件費削減のための企業側の「知恵」なのですがあまりのエスカレートぶりに社会問題化していました。
 それだけに今回のマックの違法性を断罪した地裁判決は新しい歴史を切り開くことになるかもしれません。

 日本マクドナルドの埼玉県内の店長が「管理監督者」扱いにされ残業代を支払われないのは違法だと訴えていた裁判で、東京地裁が28日、「管理監督者には当たらない」と述べ、残業代など計約750万円の支払いを命じました。
 直営店店長は全国で約1700人いるそうです。チェーン店展開で同じような経営形態をとるファストフード店やコンビニエンスストアにも影響を与えそうです。
 斎藤巌裁判官は直営店店長について(1)アルバイトの採用権限はあるが、将来、店長などに昇格する社員を採用する権限がない(2)一部の店長の年収は、部下よりも低額(3)労働時間に自由がない-などと指摘。「経営方針などの決定に関与せず、経営者と一体的立場とは言えない」と述べました。


 同様の問題は紳士服販売のコナカ(横浜市)でも起きていました。
 同社の元店長高橋亮さん(36)が、店長に残業代が支払われないのは不当として、過去二年分の残業代約六百九十万円の支払いを求めて横浜地裁に申し立てた問題で、同社が22日、解決金六百万円を支払う協定を高橋さんと結んだばかりです。

 高橋さんは「多くの管理職が過労死すれすれの労働条件で働かされている。一つの道ができたと思う」と話しています。高橋さんは五年半、店長を務め、昨年四月に退社。コナカは店長が「管理監督者」だとして残業代を支払っていませんでした。

 
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管理職」めぐる紛争多発

=2008/01/29付 西日本新聞朝刊=

外食チェーンなどの店長が、残業代を支払われない「管理監督者」か否かをめぐる紛争は多い。「該当しない」とする店長側勝訴の判決が目立ち、労働問題に詳しい弁護士は「経費削減策による名ばかりの店長で、実態は平社員」と指摘。一方、雇用主側からは「不当な解釈だ」との不満も出ている。

 この問題では、労働基準法や最高裁判例に明確な判断基準が示されていない。裁判などでは「労務管理などの面で経営者と一体的な立場か」「勤務時間に厳格な制限があるか」など、管理職としての実態があるかが具体的に検討されている。

 カラオケ店の店長が争った訴訟では「ほかの従業員より高額の手当を受け取っているが、営業方針決定に参画する権限はなく、出退勤の自由もない」として管理監督者ではないと判断された。

 採用や金銭管理に関与しているファミリーレストラン店長の訴訟でも、業務がコックやレジなど全般に及ぶことなどを挙げ、「経営者と一体的な地位にない」とされた。

 昨年7月には横浜西労働基準監督署が、紳士服販売大手の「コナカ」に対し、就業時間決定の裁量がなく、一部店員に年収面で逆転されていることなどから「全店舗の店長を管理監督者とする扱いには疑義がある」と指導。同社は店長に残業代を払う制度に改めた。


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『同僚らも大きな声を』 マクドナルド店長訴訟 健康、家族犠牲に

2008年1月28日 13時53分 東京新聞

「同僚の店長や名ばかりの管理職も大きな声を出してほしい」。埼玉県熊谷市内にあるマクドナルド店長の高野広志さん(46)が残業代の支払いなどを求めた裁判で、勝訴した高野さんは二十八日、東京地裁の判決後の記者会見でかみしめるように語った。残業が月百時間を超え、二カ月間休めなかったこともあるという高野さん。もう命は削れないと、在職しながら会社を訴えた主張は、ほぼ全面的に認められた。「同じ境遇の人たちにいい影響があることを期待したい」と高野さんは力を込めた。

 「僕たちが死んでもお葬式にも参列できないね」。息子からそう言われた高野さんは何も言い返せなかった。

 午前四時半に自宅を出て、六時すぎには店に入る。七時に開店した後は、アルバイト店員に指示しながら自ら調理や接客。売り上げ確認などの店長業務をこなし、帰宅は午前零時すぎになる。三、四時間の睡眠で朝を迎える-。そんな生活が続いていた。

 仕事中にぎっくり腰になり、労災認定されても交代のスタッフがおらず翌日から出勤。家族旅行もスタッフのやりくりがつかず、直前でキャンセルした。家族関係は悪化し心身ともにボロボロだった。「このまま離婚されても仕方がないかな」と真剣に考えるようになっていた。

 外資系外食産業のリーディングカンパニーと書かれた求人広告にひかれ、希望を抱いて入社したのが一九八七年。笑顔の接客をうたい文句とし、メニューには「スマイル0円」を掲げる。しかし、笑顔の裏にはこんな過酷な現実があった。

 訴訟の陳述で、高野さんの妻邦子さん(46)は「夫は『マクドナルドという会社は今も好きだ』と言う。好きな会社であればこそ、安心して働けるようにしなければ、と思う」と夫の気持ちを代弁。高野さんも訴えた。「人間らしく、家族と一緒に過ごせるような働き方を実現したい」。訴訟に駆り立てた原動力は、この一言に集約されていた。

■「2年長かった」会見で高野さん

 判決を受け、東京・霞が関の厚生労働省記者クラブで会見に臨んだ高野広志さんは「二年間は長かった。裁判所が認めてくれたのだから、同僚の店長たちも『僕はこれだけのことをやっている』と声を上げてほしい」と呼びかけた。

 現職の店長が昨秋、くも膜下出血で突然死したことを明らかにした高野さんは「判決がもっと早く出ていれば…」と声を詰まらせた。

 妻の邦子さんは「今は裁判を起こして本当によかったと思う。一番大事なことは命があること。皆さんも働くことの意味を考え直してほしい」と涙ながらに訴えた。

 弁護団は「ファストフード店だけでなく、同様に全国展開している店舗の店長に与える影響は大きい」と意義を強調。高野さんも「マクドナルドはファストフードのリーディングカンパニー。判決を真摯(しんし)に受け止め、遂行することで働く人たちにいい影響が出れば」と期待を込めた。

■拡大解釈に歯止め

<解説>

 マクドナルドの店長が残業代の支払いを求めた訴訟の二十八日の東京地裁判決は、店長は労働基準法で残業代支払い義務が生じない「管理監督者」には当たらないとの判断を明確に示した。

 判決は、管理監督者を「経営者と一体的な立場にある者」と認定。店長は(1)企業全体の経営方針の決定過程に関与していない(2)権限は店内に限られている-ことなどから、肩書は店長であっても実質的に管理職ではないとした。

 同種の訴訟で外食産業の店長側が勝訴した判例は複数あり、今回、特別に新たな司法判断が示されたわけではない。しかし、マクドナルドという大手チェーンの象徴的企業への判決という点で、今後の労使問題のあり方を方向付ける意味を持つことになるだろう。

 訴訟が進む中で、政府は管理職相当を対象に残業代の支払い義務をなくすホワイトカラー・エグゼンプション(労働時間の規制除外制度)の導入を目指した。しかし、いくら働いても給料が上がらないワーキングプアが問題化する社会背景もあり、世論の反発を受けるかたちで法案の提出を見送った。

 一方、経営側の日本経団連(会長・御手洗冨士夫キヤノン会長)は昨年度、政府・与党に対して「(同法の)管理監督者に限らず、裁量性の高い一定の要件を満たす労働者」について規制の撤廃を要求。労組側は「管理職」の範囲が拡大解釈されるのではないかと懸念している。

 今回の判決が、管理職の範囲をあらためて明示したことで、経営側の拡大解釈論に一定の歯止めをかけることが予想される。社会格差を減らす労使関係のあり方について再考させる契機となるだろう。 (寺岡秀樹)







マック判決 「店長は管理職」を認めなかった(1月29日付・読売社説)

経営側の都合だけで、名ばかりの管理職を増やしてはならない、ということだろう。

 ハンバーガーチェーン最大手の日本マクドナルドには、厳しい判決である。東京地裁は、同社に対し、埼玉県内の直営店店長に過去2年分の未払い残業代など約755万円を支払うよう命じた。

 時間外労働や休日出勤について労働基準法は、会社に割増賃金の支払いを義務づけているが、「監督・管理の地位」にある者には適用されない。同社の直営店店長が、この管理職に当たるかどうかが最大の争点だった。

 判決は、直営店店長は、マニュアルに基づいて労務管理や店舗運営を行う立場にとどまり、「重要な職務と権限」を与えられていない、と指摘した。

 長時間労働を余儀なくされ、自分の裁量で出退社の時刻を決められず、賃金も「管理職に対する待遇としては十分であるとは言い難い」とも述べた。

 仕事内容、労働時間、賃金のすべての面から、管理職とは言えない、と判断されたわけだ。

 部課長や店長など、職制上の役付き者が労基法上の管理職とは限らない。実態に即して見るという、厚生労働省の通達や判例に沿った内容である。

 紳士服の「コナカ」の元店長が、「仕事は一般従業員と変わらないのに、管理職という理由で残業代を払わないのは不当だ」と訴えた労働審判では、会社側が約600万円を支払うことで先週、合意したばかりだ。

 外食産業や小売り業界では、人件費削減のため、管理職として残業代などをカットする例が少なくないと言われる。過当競争が背景にあるのだろう。

 原告の直営店店長によると、1999年に店長に昇進後の年収は、店長になる前の年収のピークを超えたことはないという。63日間連続勤務とか早朝から深夜までの勤務で、1か月の残業時間が100時間を超えることもあった。

 日本マクドナルドに限らず、今回の判決を受けて、労務管理の見直しを迫られる企業もあるのではないか。

 今春闘では、労働側は残業代の割増率引き上げを重要課題にしている。政府は現行の割増率を引き上げる労働基準法の改正を検討している。

 割増率を見直しても、ただ働きを助長するような管理職の拡大解釈や、サービス残業を放置したままなら、労働条件の改善にはつながらない。働き方と処遇のバランスのとれた制度づくりに向け、経済界と労働界が一体となって取り組んでもらいたい。

(2008年1月29日02時08分 読売新聞)


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